インターネットを利用したオンライン広告が広告媒体の主流となるなかで、インターネットを利用しないオフライン広告もまだ数多く使われています。たとえば、マスメディアでの掲載や交通広告、チラシなどがオフライン広告にあたります。オフライン広告には、視認性が高い、地域やターゲットを絞った広告を打てるなど、いくつものメリットがあります。特に外食産業や小売店などの実店舗を持つ企業にとってオフライン広告の効果は大きく、うまく活用することで、より大きな利益につなげられるでしょう。一方で、オンライン広告に比べ、効果測定が難しいというデメリットもあります。ここでは、オフライン広告の概要とメリット・デメリット、成功のポイントなどを紹介します。オフライン広告の種類オフライン広告は、大きく分けて以下の6種類に分類できます。4大マスメディア広告4大マスメディア(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)を使った広告のことです。4マス広告ともいいます。インターネットが普及する前はもっとも主流で影響力があった広告です。地域を絞って告知することも、全国に向けて広範囲で告知を行うこともできます。高いブランディング効果がありますが、コストは高くなりがちです。交通広告電車・バス・タクシーなど、公共の交通機関の車内や駅構内、バス停などに表示する広告です。利用者が通勤・通学の途中で繰り返し目にすることで、大きな広告効果が期待できます。不特定多数へのアプローチが可能ですが、コストがかかり、効果測定もしにくいとされます。ダイレクトメール郵便、FAX、宅配便などを使い、個人宛てに送られる印刷物の広告です。形状やデザイン、配布量などが比較的自由で、ターゲットの属性に合わせて工夫できます。ただし、配送に時間やコストがかかるうえ、開封されずに捨てられることもあります。フリーペーパー広告地域で無料配布されるフリーペーパーに広告を掲載する手法です。配布する地域が比較的狭いので、広告を出稿する地域を絞ることができます。フリーペーパーは情報誌の体裁をとっているためターゲット層の興味をひく確率も高く、クーポンによる訴求も可能です。また、4大マスメディアのひとつである雑誌への広告掲載よりもコストを抑えられます。特定のエリアに配布されることが多く、広域のターゲットへの訴求には不向きです。また、掲載広告が多いため、内容によっては、他の広告に埋もれてしまう可能性があります。チラシ新聞に折り込む、ポストに投函する(ポスティング)、宅配便に同梱するといった方法で配布する印刷物の広告です。新聞折り込みやポスティングは配布する地域を細かく絞ることができ、クーポンによる訴求も可能です。内容の修正が難しく、見られずに捨てられる可能性があります。屋外広告OOH(Out Of Home)広告ともいいます。OOHとは家庭以外の場所、特に屋外を指しており、ビルの壁や屋上、電柱、車体などで展開される広告です。展開する場所や展開方式によって、ターゲットを絞ることも広げることもできます。一方で、コストがかかるうえに、効果測定が難しいとされます。オフライン広告のメリット・デメリットオフライン広告には、次のようなメリットとデメリットがあります。オフライン広告のメリット幅広い層に訴求できる一度に不特定多数の人々に露出することから、幅広い層に認知を広めることができます。会社の知名度を高めることにもつながります。エリアターゲティングしやすいオフライン広告には交通広告やフリーペーパー、チラシなど、特定の地域で展開できる媒体もあり、細かく範囲を絞ったエリアマーケティングが可能です。一定の露出が保証されているオンライン広告では、ターゲットへの露出しか期待できませんが、多くのオフライン広告は、自然に目に入るものが多く、一定の露出を見込めます。オフライン広告のデメリット商品・業界によって向き不向きがあるオフライン広告は、地域やターゲットを絞ったものや、実店舗への集客などに向いています。ECサイトのような、インターネットを利用したサービスには不向きな場合もあるので注意が必要です。内容を変更・修正しにくいオフライン広告の多くは印刷物や掲示物です。そのため、一度出稿したら内容の修正はできません。修正する場合は新しい広告を作成する必要があり、コストも時間もかかります。ただし、デジタルサイネージの場合は、印刷された広告に比べ修正や変更が容易です。効果測定が難しいものもある屋外広告や交通広告など、種類によっては、広告への接触を把握しにくく、効果測定が難しい場合があります。比較的大きな費用がかかる広告の印刷や配布に多大なコストがかかります。4大マスメディアへの広告出稿は、特に大きな費用が必要です。オフライン広告を成功させるポイントオフライン広告で効果を上げるには、次のような点に気を付けるとよいでしょう。オフライン広告からオンライン広告へ誘導する各個人がデジタル端末を携帯している現代では、オフライン広告とオンライン広告を組み合わせることで、より大きな効果を上げることができます。オフライン広告でも、自社サイトへの導線を確保しておきましょう。一例は、テレビCMでよく見かける「続きはWebで」と二次元バーコードやURLを提示するやり方です。オンライン広告では、オフライン広告よりも詳しい情報や豊富なコンテンツを盛り込むことができ、コンバージョンにもつなげやすくなります。デジタル技術を積極的に活用するより効果的な広告戦略を立てるには、デジタル技術を活用することも必要です。先述した位置情報データは、ターゲットの属性や行動パターンをより深く理解することに役立ちます。これを活用することで、オフライン広告の媒体や場所、内容を最適化することができます。また、屋外広告や電車広告では、ターゲットや時間帯、搭載したカメラからの情報などに応じて広告内容を自動的に変更することができるディスプレイも利用されています。「ユーザーによってダイナミックに広告を変化させることができるDOOHとは?OOHとは何が違う?」このように、デジタル技術の活用は、より効果的な広告の手法を生み、オフライン広告の新たな可能性を広げています。人流データを活用し効果を可視化する定期的に広告の効果測定を行い、その結果を検証し、広告の種類や媒体を改善し続けることは、広告効果を高めるうえで重要です。これまでオフライン広告は効果測定が難しいとされてきました。しかし、近年ではスマートフォンやモバイル機器から収集した位置情報データを「人流データ」として把握できるようになり、この状況が変わりつつあります。人流データの活用により、オフラインの広告接触状況を把握できるようになり、精度の高い効果測定が可能になりました。「OOHの効果測定ができる!?今まで難しかった効果検証が位置情報データを活用することで分析可能に!」「位置情報データ&IDログの活用におけるOOH効果検証の可能性」まとめ:オフライン広告は位置情報データを組み合わせるとさらに効果的ここまで見てきたように、オフライン広告は業界や業種、訴求ポイントに応じて適切に使い分けることで、より高い効果を上げられます。最近では、デジタル技術との融合が進み、位置情報データをターゲティングや効果測定に活用して、広告効果をより高めることが可能になりました。位置情報データの取得・可視化には、株式会社ブログウォッチャーの「プロファイルパスポートDMP」がおすすめです。許諾を得たユーザーからスマートフォンの位置情報を取得し、人流解析、商圏分析、来店効果検証、競合分析などの分析や可視化を行うことで、実店舗への流入につなげることができます。Profile Passport DMP | 株式会社ブログウォッチャー